いまさらでごめんウィッチャー3。凄いゲームだこれは。
2015年に発売した「ウィッチャー3 ワイルドハント」ですが、著者が今作に初めて触れたのは2019年にPS4完全版がリリースされた後でした。
なぜいまさらクリアできたのか。
なぜ5年前挫折に至ったのか。
記録しておきます。

ウィッチャー3の世界
世界観は中世ヨーロッパ風。剣と魔法の世界。マップはオープンワールドで広大です。
剣と魔法の世界ではあるが、キラキラした雰囲気は一切ありません。
戦時中であり都市部は華やかさの影に、疫病や宗教的な弾圧、魔女狩り、王による独裁統治に見舞われています。
農村部は生活に困窮し、戦争で焼き払われたり各地に分布する魔物による被害で村一つ簡単に消し飛んでしまうような劣悪な環境です。
主人公はウィッチャーのゲラルト。
ウィッチャーとは怪物退治を生業とする一団で、ミュータントのようなものです。
修行や投薬などで人並外れた身体能力を手に入れ、剣術や魔術を習得し、怪物の生態に精通した専門家です。
プレイヤーは怪物退治のスペシャリストのゲラルトとして、この混沌とした世界の渦に巻き込まれていきます。
ゲラルトの主な目的は、行方不明になっていた弟子でもあり娘のような存在でもある「シリ」を探すことです。

挫折ポイント 戦闘のクセと難易度
私はゲームが得意な方ではありませんが、このゲームの難易度はなかなか高いと思います。
TPS視点の剣術戦闘が主です。
なかなか操作の癖が強く、スタイリッシュに怪物や人間を切り捨てていくゲームではありません。
爽快感があるとは言えないでしょう。
普通の難易度でも、適正レベルまでキャラクターを育てて、入念に準備をしなければなりません。
(この準備がウィッチャー3の醍醐味のひとつなのですが…。)
ごり押しは基本通用しません。
これが脳筋ゲーマー気質の自分には合わなかった…。
挫折ポイント 陰鬱とした雰囲気
これはマップのリアリティや、血生臭い今作の設定上仕方ないですし、魅力の一部ともなりうる部分です。
しかし、マップは暗い森やジメジメした湿地の割合が多く、景色が変わり映えしないんですよね。
中盤~終盤は海や雪山などのマップに行くこともできます。
しかし、どこに行っても同じような景色と暗い雰囲気というのは事実かなと思います。
サブクエストも無数に存在し、世界中を駆け回るのですが、そぼ内容も怪物の討伐や幽霊退治や暗殺などの暗いものばかりです。(当たり前)
幽霊が住み着いた廃村を調査していくと、惨たらしく殺された娘が幽霊の正体だったとか、可哀想なバックボーンを持つ敵キャラがたくさん登場します。
そんな陰鬱な雰囲気が相まって、怪物の痕跡を追って暗い森の奥や洞窟に入っていく恐怖はなかなかのものです。
メンタル的にカロリーの消費が高い作品でした。
挫折ポイント 説明不足で広大

上記マップにはメインクエストの他に無数の「?」マークがあります。
これは全てサブクエ開始地点で、怪物の巣だったり、隠しアイテムの在処です。
全部回るのは骨が折れるし、行ってみると大した報酬が無いものだったりと、ガッカリすることも多かったです。
場所によっては自分より遥かに強い敵キャラがいる場所にも行けてしまいます。
何も分からず殺されてゲームオーバーなんてことも多々ありました。
(クエストリストに表示されたサブクエは推奨レベルが表示されるので高レベルクエストと判断し回避することは可能です。)
もちろんメインクエスト中心にタスク管理はできるようになっていますが、やれることが多すぎて途方に暮れてしまったのが挫折の大きな要因でした。
チュートリアルステージが終わると、システムの理解が全く無い状態でこのマップに放り出されます。
自分で色々調べてトライアンドエラーで進めていく必要があります。
この壁を越えていくと本当に面白いゲームになるのですが、壁が結構高い。
まず、難易度下げてでも進めて欲しい
そんなこんなで一旦ウィッチャー3と距離を置いた私ですが、PS5購入を機に今一度このゲームと向き合ってみました。
PS4完全版をダウンロードしていたので、PS5版には100円でアップデート可能とのことで、試しにダウンロードしてみました。
今回はサクサク進めたいので、難易度を一番簡単なものに変えてみました。
この判断が功を奏します。
進めば進むほど楽しい。
このゲーム面白い。(単純)
おすすめポイント 音楽と環境音

ウィッチャー3 BGMと環境音が最高で最高です。
先に述べた通り、基本暗く陰鬱な雰囲気がゲーム全般に流れています。
全体的にケルト風音楽なのですが、ゲームの雰囲気同様に暗めの曲調が多め。
異形なボスキャラが多く、戦闘BGMはおどろおどろしい…。
しかし、暗い雰囲気の音ばかりではありません。
世界を馬で駆け回って雨に打たれ、強風に煽られながら丘に登る。雲の切れ間から太陽が覗き、天気雨の雨粒に太陽の光が反射する。草原を渡る風が草木を揺らす。遠くには雄大な山脈がそびえ、麓の深い森、眼下には村落や田畑や花々が広がる。
そこにバイオリンやリュートやティンホイッスルの伸び伸びとした明るく壮大なBGMが差し込まれてくる。
景色と音楽の親和性が半端じゃない。

また、雨音や風音、馬で移動するときの蹄鉄の音などの効果音もこだわりを感じます。
特に自分が好きなのは、森の中や街道を馬で駆けていと木の枝が踏まれて折れて「パキッ」鳴る音でした。
ヘッドフォンやイヤホンで音を聞き没入することをお勧めするゲームです。
おすすめポイント 魅力的なヒロイン

主人公のゲラルトですが、魔女の知り合いが多いです。
魔女たちはストーリー進行でゲラルトと深く関わってきます。
メタ的に言えば、攻略ルートがある魔女ヒロインが2名います。
各ヒロインを一途に愛しきればそれぞれとラブラブなイベントが見れます。
しかし、二股もできるのがこのゲームの紳士に優しいところ。
2人とも抱けます。しかし、お仕置きイベントが発生するので注意。
私はばっちり二股エンドでした。
弁明するとすれば2人とも超魅力的で、どちらかを拒絶する選択肢なんて選べないんですよ。
グラフィックが少々荒く、ビジュアルはよくある洋ゲーヒロインで超絶美麗!ってわけではないんです。
しかし混沌としたウィッチャー3の世界で、ヒロインと共に力を合わせて困難を打破するパートがしっかり用意されています。
進めていくうちにどんどんヒロインたちの魅力に惹き込まれていくのです。
後衛としてヒロインが魔法を放ち、前衛としてゲラルトが剣を振るう。
そして愛が深まっていきます。
皆さんもぜひ、色男ゲラルトになって二股エンドをみてください。
渋いおじ、硬派な世界観、そして自由
主人公ゲラルトは歴戦のウィッチャー。見た目はクールなおじです。
人の命一つがとても軽々しく、異形の種や、モンスター、魔術や戦火の中を細々生き抜く人々。
報酬のためだけにハードボイルドに依頼をこなすか、仁義を通し、人助けに生きるか。
血なまぐさく、広大で美しい世界でウィッチャーとしてどんな生き方をするのも自由です。
二股をかけるのもまた自由。
PS5の美麗グラフィックでプレイすることをお勧めします。


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